

こんにちは、メロンです。
今回は、小学生の頃の腕相撲の話です。
今でもたまに思い出すのですが、あれはなかなか恥ずかしい出来事でした。
当時の私は今と同じで、とにかく細身でした。
運動神経も普通以下。
足も速くないし、力も強くない。
クラスの中では、どちらかといえば目立たない男子だったと思います。
そんなある日の昼休み。
教室の後ろで腕相撲大会のようなものが始まりました。
男子同士で対戦し、
「お前強いな!」
とか、
「もう一回やろう!」
とか盛り上がっています。
私はというと、こういうのが苦手でした。
負けるのが嫌だったからです。
いや、正確には違います。
男子の前で負けるのが嫌だったのです。
しかし、そういう空気の中で一人だけ逃げるわけにもいきません。
結局、私も参加することになりました。
案の定、結果は散々。
クラスでも力のある男子には全く歯が立ちません。
秒殺です。
まあ、それは仕方ありません。
相手も男子ですし、皆も同じように負けています。
問題はその後でした。
誰かが、
「じゃあ女子ともやってみようよ」
と言い出したのです。
今考えると、とんでもない提案です。
しかし小学生というのは残酷です。
面白そうだと思ったら、すぐ実行します。
その流れで、クラスでも運動神経抜群の女子が選ばれました。
短距離も速い。
ドッジボールも強い。
休み時間には男子と普通に遊んでいるタイプです。
私は嫌な予感しかしませんでした。
そして、その予感は見事に的中します。
なぜか私が相手に選ばれたのです。
「メロンならいい勝負じゃね?」
そんな声が聞こえました。
全然良くありません。
むしろ最悪です。
しかし断れません。
周りには男子も女子も集まっています。
教室の一角に即席の観客席ができていました。
私は机に肘をつきます。
向かいには女子。
その時点で、すでに緊張していました。
そして、
「よーい、スタート!」
の声。
私は必死でした。
本気で力を入れました。
少しでも負けたくなかったのです。
ところが。
びくともしない。
相手の腕が全く動かないのです。
それどころか、じわじわと押し返されていきます。
私は焦りました。
力を入れる。
さらに力を入れる。
しかし結果は同じ。
腕はどんどん倒されていく。
周りからも、
「おおー!」
という声。
やめてくれ。
見ないでくれ。
そんな気持ちでした。
そして数秒後。
私の手は机に叩きつけられました。
完全敗北です。
完敗でした。
しかも女子相手に。
その瞬間、教室は大盛り上がり。
女子達は笑っていましたし、男子達も驚いていました。
私はただただ恥ずかしかった。
穴があったら入りたいとは、まさにあのことです。
もちろん相手の女子は悪くありません。
真剣に勝負しただけです。
むしろ強かった。
私が弱すぎたのです。
しかし小学生の男子にとって、
女子に腕力で負けるというのはなかなか衝撃的な出来事です。
その日一日、私は妙に落ち着きませんでした。
思い出すたびに恥ずかしい。
でも不思議なことに、何十年も経った今でも覚えています。
クラスの空気。
周りの歓声。
腕がゆっくり倒されていく感覚。
全部です。
普通の人なら忘れてしまうような出来事かもしれません。
しかし私にとっては、妙に印象に残った思い出でした。
今振り返ると笑い話ですが、あの時の私は本気で落ち込んでいました。
そして今でも、
女子に腕相撲で完敗したあの日のことを、ときどき思い出してしまうのです。
